『絶対安全!原子力はつでん部』が電子書籍化、Amazonで販売中!


 
 2011年6月12日に同人誌として出した『絶対安全!原子力はつでん部』が、ようやく電子書籍になりました。
 Amazonで買えます。
 KindleiPhoneiPadAndroidなどで読めます。
 裏技を使えばPC上でも読めますが、よく見ると若干が文字がずれてたりすることがあるようです。気にしなければ気にならない程度だと思います。(何か解決策はあるのかも。)
 
 この作品について、おおまかなことはAmazonページの「内容紹介」で約4000字にわたって書きましたので、そちらをお読みください。
 書き切れなかったことなどを少々ここに記しておきます。
 
 僕は自分の作品をあんまり読み返さないのですが、おそらく二年ぶりくらいに読み返してみて、「忘れてるなあ」と思いました。原発事故のことも忘れているし、作品の内容も忘れていました。
 でも、だからこそ割と客観的にというか、距離を持って読むことができたと思います。
 この作品は本当に、素晴らしい作品だと信じます。
『はつでん部』の一番の売りは、「原発事故直後のことが思い出せる」というところで、それは本当にそうです。「ベント開放」とか「ホウ素を注入」とか、「ケーブルの電圧が違った」とか、みなさん覚えてますか? 僕は後ろの二つは完璧に忘れていました。そのほかにも、「あー、あった、あった」と思うところは無数にあって、タイムスリップしたような気分になりました。
 でも、そこだけじゃなくって、これは物語としても非常によくできている、と僕は思います。作者がこういうことをあんまり詳しく言うのも野暮なのでやめておきますが、割と客観的な視点で読んでみて、素直に「おもしろい」と思ったものです。
 震災直後の、「あの」雰囲気の中、この作者はこんな設定を考えて、こんな物語を紡いで、こんなジョークを飛ばし、こんな理想を語っていたのか……と。どんな気持ちだったのか、なんてのは思い出せませんが、この作品のような気持ちだったのでしょう。僕の当時の思いがすべて詰まっています。
 よっぽど震災や原発のことを気にしていたんだなあ、というのは、読んでわかります。もちろん、書きながら調べもしたのですが、地震発生から毎日、ニュースやネットで相当の知識を得ていたことが見て取れます。そういう状況にありながら、書いたものが「これ」であるという、不思議なバランス感覚。恐ろしいほど不謹慎なジョークと、驚くほど冷めた目線と、まぶしいほどの希望。そしてわりかししっかりした構成。(伏線とか、意味づけとか、いちいちちゃんとしてるのにびっくりしました。)
 多くの人に読んでもらいたいな、と思っています。どうぞ、ぜひとも、よろしくお願いします。
 
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